六価クロム溶出試験

▼六価クロム溶出試験とは

「六価クロム」は発ガン性物質で、土壌汚染対策法で定められた特定有害物質です。「セメントまたはセメント系固化材を用いた地盤改良工事」では、地盤改良した土壌から、条件によっては六価クロムが土壌環境基準を超える濃度で溶出する可能性があるため、環境庁告示46号に定める六価クロム溶出試験(※)を実施する必要があります。

( ※国土交通省通知「セメント及びセメント系固化材を使用した改良土の六価クロム溶出試験実施要領(案)」

soil3

溶出

soil4

ろ過

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分析(ジフェニルカルバジド吸光光度法)

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1.適用される工事・改良材

セメントおよびセメント系改良材(セメントを含有成分とする固化材で、普通セメント、高炉セメント、セメント系固化材、石灰系固化材。生石灰や消石灰はこれに入らない)を使用して地盤改良を行ったり、改良土を再利用しようとする工事すべてが適用対象となります。

適用工法

地盤改良(深層混合処理・セメント系薬液注入・表層混合処理・路床安定処理)、舗装工(セメント安定処理)、仮設工(地中連続壁)、セメント改良土を用いた盛土・埋戻・土地造成

適用除外

石灰パイル・薬液注入(水ガラス系・高分子系)・石灰安定処理

2.成果品について

試験結果(計量証明付)を、業務名等を記した報告書としてまとめ、提出いたします。

また、結果報告だけでなく、環境基準に照らした判定、国土交通省通達の内容も参考資料として添付します。さらに、試験記録写真を撮影・添付することもできます。料金については別途お問い合わせ下さい。

3.試験の概要

六価クロム溶出試験は、以下の3つから成ります。実際は、試験方法1で六価クロムが環境基準を超えた場合、固化材を変更して環境基準以内になるようにするため、試験方法2と3は事実上火山灰質粘性土を改良する場合にのみ実施することになります。

試験方法 試験時期 試験の必要性 検体数 試験の概要
試験方法1 配合試験中

材齢7日を基本

必ず実施 土層毎または土質毎に1検体ずつ ①配合試験中に7強度をとり、設計添加量の最も近くなるであろう試験添加量の供試体を選ぶ

②この供試体を流用して、環境庁告示46号の方法で溶出試験を行う。

試験方法2 地盤改良施工

28日後を基本

試験方法1で環境基準を超えた場合のみ実施(火山灰質粘性土を除く) ・表層安定、路床路盤改良等
大体1,000m3に1検体・深層混合、薬液注入等
大体改良体500本に9検体
①実際に改良施工された試料を採取する。深層混合・薬注などの場合は、ボーリングを3本(改良体500本未満の場合)行い、上中下3深度のコアを用いる。

②環境庁告示46号の溶出試験を行う

試験方法3 試験方法2の結果がでた後 大規模施工でのみ実施

土量5,000m3以上

改良体500本以上

1検体 ①試験方法2で最も六価クロム濃度の高かった箇所で、できるだけ撹乱していない試料を採取する。

②タンクリーチング試験を行う

配合試験

当社では配合試験やボーリングも承っておりますので、配合試験・施工後試料採取・溶出試験を一括してお任せいただけます。

火山灰質粘性土判別試験について

火山灰質粘性土であれば、試験方法1による施工前段階での溶出試験結果にかかわらず、施工後にも溶出試験を行わねばなりません。当社では 土質試験によりこの判別もいたします。

なお、判別には、

①観察によりともかく火山灰質かどうかのみ判定する。

②粒度試験(細粒分含有率試験)により、土質材料の工学的大分類として火山灰質粘性土に分類されるかどうかを判定する。

③粒度試験・液性限界試験により、火山灰質粘性土の細分(低液性限界・Ⅰ型・Ⅱ型)まで行う。

といった3ランクがあります。料金についてはご相談ください。

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